Vol.29

これからもっと、

佐賀生まれ、

佐賀育ち

肉用牛の生産は、母牛に子牛を生ませて育てる「繁殖農家」と市場で子牛を買って肉牛に育てる「肥育農家」があります。佐賀県では、肥育頭数に対して子牛の自給率が低く以前から課題となっていました。そこで、「佐賀生まれの子牛」の安定供給や優秀な和牛の生産を目指し2023年6月から「佐賀牛いろはファーム」が本格稼働しました。

写真/佐賀牛いろはファーム(唐津市肥前町)川添邦宏所長
写真/佐賀牛いろはファーム(唐津市肥前町)川添邦宏所長


佐賀牛を守り繋ぐための「佐賀牛いろはファーム」

日本でもトップクラスの品質を誇るブランド黒毛和牛・佐賀牛ですが、現在、肥育素牛となる子牛の7割を県外からの仕入れに頼っていて、安定生産のための「繁殖」が大きな課題でした。「佐賀牛いろはファーム」は、肥育素牛の生産、繁殖農家の支援、就農希望者の研修受入など、佐賀牛を守り繋ぐための子牛生産の中核施設として地域としても大きな期待をしているところです。

「佐賀牛いろはファーム」生まれの元気な子牛たち。
「佐賀牛いろはファーム」生まれの元気な子牛たち。

妊娠から出産 そして育児まで

4ヘクタールの敷地内は、転倒事故防止と清潔な環境を整えるため、牛舎の床を発酵敷料で1mの高さ敷き詰めた「母牛が生活する牛舎」「分娩予定1か月前後の母牛が生活する分娩牛舎」「生後0か月から4か月の子牛を育てる哺育牛舎」「生後3か月から12か月の子牛を育てる育成牛舎」、それぞれの設備が充実しており、女性スタッフを中心とした細やかな気配りや心遣いで、母牛も子牛も安心な環境です。

繁殖農家のためのモデル畜舎

規模拡大を考えている繁殖農家や、繁殖・肥育一貫農家を目指す農家にとって、設備投資や機械導入は試しにやってみるかというには大きな出費になりますが、「佐賀牛いろはファーム」では、各種の自動哺乳ロボット、スマートフォンと連動した牛の体調管理、温度・空調管理システムなど新しい設備や機械を揃え、肥育素牛の生産拡大を促進するためのモデル畜舎となっています。

不妊牛のお悩みも一緒に取組みます

約10か月の妊娠期間を経て、年1回1頭の子牛を産む繁殖用の牛は、豚や鶏などに比べて繁殖効率が極めて低いです。地元繁殖農家の保有する母牛は平均23頭で全体の約半数は10頭未満を飼育する小規模経営。繁殖農家にとって不妊牛は大きな問題です。「佐賀牛いろはファーム」は不妊の母牛を預かり、人工授精や受精卵移植、不妊治療を行い、繁殖農家と一緒に問題解決に動いている施設です。

なんと!乳首が移動して授乳する哺乳ロボット。子牛ごとにミルクの量を管理。授乳が終わると乳首の共有による病気予防のため自動消毒され次の子牛の元へ。
なんと!乳首が移動して授乳する哺乳ロボット。子牛ごとにミルクの量を管理。授乳が終わると乳首の共有による病気予防のため自動消毒され次の子牛の元へ。
子牛たちがストレスを感じないように牛舎内に設置された温度と湿度のバランスが一目でわかる「こうしのストレスメーター」。
子牛たちがストレスを感じないように牛舎内に設置された温度と湿度のバランスが一目でわかる「こうしのストレスメーター」。
子牛の世話は癒されるんですよねと、取材日にも優しくお腹を壊した子牛の世話をするスタッフの坂本さん。
子牛の世話は癒されるんですよねと、取材日にも優しくお腹を壊した子牛の世話をするスタッフの坂本さん。

うちのスタッフは女性が多いんですよ。母牛や子牛のちょっとした変化に気づくのは、やっぱり女性目線の細やかさですよねと語る所長の川添さんと場長の岡本さん。
うちのスタッフは女性が多いんですよ。母牛や子牛のちょっとした変化に気づくのは、やっぱり女性目線の細やかさですよねと語る所長の川添さんと場長の岡本さん。

繁殖農家のいろはを教えます

これから、繁殖農家を目指そうとか、繁殖農家で働こうと考えている人には、「いろは」どころか「はにほへと…」まで学べる抜群の環境だと思います。座学に加えて、250頭の母牛とその子牛を対象に実習が可能。唐津・玄海地区の黒毛和牛の飼育頭数は佐賀県全体の約5割を占める「佐賀牛」の主要産地。地元のネットワークを活用して、優良農家での現場研修と人脈づくりまで出来てしまいます。

<2024年 夏> 



Vol.28<2023年 冬> 玄海町の「SDGsの目標7」の取り組み

Vol.27<2023年 夏> 子育て真っ盛りの若手スタッフも増えてきました。

Vol.26<2022年 冬> 通信でお伝えしたいのはありのままの中山牧場です。

Vol.25<2022年 夏> 将来の牛飼いを夢見て、若い夫婦が玄海町にやって来ました。

Vol.24<2021年 冬> 飲食店の元気は、社会の活力です。

Vol.23<2021年 夏> 今春から新たな事業にもチャレンジです

Vol.22<2020年 冬> 私たちの玄海町にも「地域おこし協力隊員」と「素敵な家族」が来た!!

Vol.21<2020年 夏> 出来ることを一生懸命

Vol.20<2019年 冬> 私たちは、ブランド和牛である『佐賀牛・佐賀産和牛』を厳選してお届けします。

Vol.19<2019年 夏> 繁殖から肥育まで。牛たちを無事に出荷できるのも地元の協力あってこそ!

Vol.18<2018年 冬> 和牛をおいしく楽しく堪能!

Vol.17<2018年 夏> おかげさまで 中山牧場50周年、食肉販売部門20周年

Vol.16<2017年 冬> お肉のことを知れば知るほど、選び方や味わい方、たのしみ方がひろがります。

Vol.15<2017年 夏> 唐津・玄海育ちの「佐賀牛」冊子を製作しました。

Vol.14<2016年 冬> 「町のお肉屋さんを目指して!」肉の中山牧場呼子店オープン

Vol.13<2016年 夏> 「ふるさと納税」佐賀牛大変ご好評いただいてます!

Vol.12<2015年 冬> 牛の世話は母ちゃんにおまかせ!だって子育てと一緒やもん。

Vol.11<2015年 夏> 中山牧場の基礎を築いてくれた両親。

Vol.10<2014年 冬> おかげさまで、佐賀牛ブランド30周年。

Vol.9 <2014年 夏> フレー!フレー!「八重山郷里」日本初の子牛ブランド誕生。

Vol.8 <2013年 冬> 中山牧場「ひとりで楽チン!」シリーズ。第一弾完成!

Vol.7 <2013年 夏> 玄海町は修学旅行生の民泊・体験学習を受け入れ中!

Vol.6 <2012年 冬> 「和牛のオリンピック」に佐賀県代表選抜出品されました!

Vol.5 <2012年 夏> 中山牧場を『堪能できる』お店をご紹介します。

Vol.4 <2011年 夏> 石垣島は人も自然も最高! 中山牧場のスタッフ、只今奮闘中。

Vol.3 <2010年 冬> 牧場で育てた牛、その中でこれは!という牛をせり落とす。

Vol.2 <2010年 夏> うちの牧場では繁殖も行っているんですよ。

Vol.1 <2009年 冬> 秋の藁寄せは、一年のビッグイベント!