Vol.2
みなさん、こんにちは。今回は繁殖部門のお話をしようと思います。
ご存知のように中山牧場は肉用牛の畜産農家ですが、その畜産農家も細かく言えば2つに分けられます。牛を生ませてから 生後20カ月まで育てる繁殖農家と、その子牛を買ってさらに20カ月ほど肥育して市場に出荷する肥育農家です。
黒毛和牛の飼育頭数約2300頭で、佐賀県内では最大規模を誇るわが中山牧場は肥育農家ではありますが、その2割ほどは 自分のところで生ませた牛達で、将来的にはその割合をもっと増やしていきたいと考えています。
なぜかといえば種付けから出荷まで一貫管理することで、自分たちの理想とする肉用牛により近づけることができるからなんです。もちろん、成長過程を全て知り尽くしているからこそ安心安全という観点からも自信をもっておいしいお肉を提供できますからね。
わが牧場でその繁殖部門を一手に担うのが、人工授精師の資格を持つ竹下隼人君です。この道5年とはいえ、牧場の規模が 大きいためにこれまで種付けから子牛を生ませるまでの繁殖を1000頭以上も手がけ、経験は豊富。若いながらも繁殖農家さんからもよく相談を受けているようです。おかげさまで中山牧場は県の平均受胎率6割5分を上回る7割を実現し、優良農家 にランクされています。
種付けに使うのは牧場自前の精液のほか県家畜改良事業団から購入する優良な種牛の精液で、種牛の血統によってその値段 には大きな幅があります。佐賀黒毛和牛の最高峰『佐賀牛』に育てあげるためにはこの「種」、つまり血統というものが重要な 要素なのは言うまでもありませんが、繁殖部門で経験を積んだ竹下君の次なる関心事はその先の「飼育管理」にあります。
常に牛達に目配り気配り心配りを欠かさない彼は、牛達に愛情を注いで育てることの重要性を力説します。確かに、同じ種から繁殖させた牛でも飼育管理技術、つまり愛情の注ぎ方によって結果が大きく違ってきますからね。
というわけで向上心旺盛な竹下君は、今後は肥育まで手がけたいと意欲満々!牧場の規模が大きいと人員配置の面で難題 もありますが、ものづくりは人づくり、ということでまずは繁殖部門を任せられるように後輩を一人前に育ててもらわなくては。 新米の池田君、頑張ってくださいよ!
<2010 年 夏>
Vol.30<2024年 冬> 佐賀牛の歴史を受け継ぎ、繋ぐ これからも
Vol.29<2024年 夏> これからもっと、佐賀生まれ、佐賀育ち
Vol.28<2023年 冬> 玄海町の「SDGsの目標7」の取り組み
Vol.27<2023年 夏> 子育て真っ盛りの若手スタッフも増えてきました。
Vol.26<2022年 冬> 通信でお伝えしたいのはありのままの中山牧場です。
Vol.25<2022年 夏> 将来の牛飼いを夢見て、若い夫婦が玄海町にやって来ました。
Vol.24<2021年 冬> 飲食店の元気は、社会の活力です。
Vol.23<2021年 夏> 今春から新たな事業にもチャレンジです!
Vol.22<2020年 冬> 私たちの玄海町にも「地域おこし協力隊員」と「素敵な家族」が来た!!
Vol.21<2020年 夏> 出来ることを一生懸命。
Vol.20<2019年 冬> 私たちは、ブランド和牛である『佐賀牛・佐賀産和牛』を厳選してお届けします。
Vol.19<2019年 夏> 繁殖から肥育まで。牛たちを無事に出荷できるのも地元の協力あってこそ!
Vol.18<2018年 冬> 和牛をおいしく楽しく堪能!
Vol.17<2018年 夏> おかげさまで 中山牧場50周年、食肉販売部門20周年。
Vol.16<2017年 冬> お肉のことを知れば知るほど、選び方や味わい方、たのしみ方がひろがります。
Vol.15<2017年 夏> 唐津・玄海育ちの「佐賀牛」冊子を製作しました。
Vol.14<2016年 冬> 「町のお肉屋さんを目指して!」肉の中山牧場呼子店オープン
Vol.13<2016年 夏> 「ふるさと納税」佐賀牛大変ご好評いただいてます!
Vol.12<2015年 冬> 牛の世話は母ちゃんにおまかせ!だって子育てと一緒やもん。
Vol.11<2015年 夏> 中山牧場の基礎を築いてくれた両親。
Vol.10<2014年 冬> おかげさまで、佐賀牛ブランド30周年。
Vol.9 <2014年 夏> フレー!フレー!「八重山郷里」日本初の子牛ブランド誕生。
Vol.8 <2013年 冬> 中山牧場「ひとりで楽チン!」シリーズ。第一弾完成!
Vol.7 <2013年 夏> 玄海町は修学旅行生の民泊・体験学習を受け入れ中!
Vol.6 <2012年 冬> 「和牛のオリンピック」に佐賀県代表選抜出品されました!
Vol.5 <2012年 夏> 中山牧場を『堪能できる』お店をご紹介します。
Vol.4 <2011年 夏> 石垣島は人も自然も最高! 中山牧場のスタッフ、只今奮闘中。
Vol.3 <2010年 冬> 牧場で育てた牛、その中でこれは!という牛をせり落とす。
Vol.2 <2010年 夏> うちの牧場では繁殖も行っているんですよ。
Vol.1 <2009年 冬> 秋の藁寄せは、一年のビッグイベント!